○鳥取県西部広域行政管理組合文書取扱規程
平成30年3月27日
訓令第1号
目次
第1章 総則(第1条―第8条)
第2章 文書の収受(第9条―第13条)
第3章 文書の処理(第14条―第19条)
第4章 文書の施行(第20条―第22条)
第5章 文書の整理及び保存(第23条―第28条)
第6章 文書の廃棄(第29条)
第7章 雑則(第30条―第35条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この訓令は,組合における文書の適正な管理を確保し,もって文書に係る事務(以下「文書事務」という。)の能率の向上及び情報公開制度の円滑な運用に資するため,別に定めのあるもののほか,文書の取扱いに関し必要な事項を定めるものとする。
(1) 課等 鳥取県西部広域行政管理組合事務局組織規則(昭和48年鳥取県西部広域行政管理組合規則第4号)第2条の課(次号において「事務局各課」という。),会計室,鳥取県西部広域行政管理組合消防本部及び消防署の設置に関する条例(昭和51年鳥取県西部広域行政管理組合条例第12号)第3条に規定する消防局に置く課(次号において「消防局各課」という。)及び同条例第4条に規定する消防署(同号において単に「消防署」という。)その他管理者が別に定める組合の機関をいう。
(2) 担当等 事務局各課,会計室,消防局各課及び消防署に置く担当並びに鳥取県西部広域行政管理組合消防署に関する規程(昭和51年鳥取県西部広域行政管理組合消防本部訓令第1号)第3条に規定する出張所をいう。
(3) 文書 鳥取県西部広域行政管理組合情報公開条例(平成13年鳥取県西部広域行政管理組合条例第1号)第2条第2号本文に規定する公文書をいう。
(4) 電子文書 文書のうち,電磁的記録(電子的方式,磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。)であって,電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。
(5) 紙文書 文書のうち,電子文書に該当するもの以外のものをいう。
(6) 所管課等 文書に記載された事項に関する事務を所管する課等をいう。
(7) 文書管理システム 電子計算機を利用して文書の収受,起案,決裁,保存,引継ぎ,廃棄その他文書の管理に関する一連の事務の処理を行うシステムをいう。
(8) 起案文書 組合の意思を決定し,又は上司に報告し,若しくは供覧するための原案として作成した文書(組合の機関以外のものが作成した文書を含む。)をいう。
(9) 回議 起案文書の決裁を受けるため,所管課等の系列を経て決裁権者に回付する行為をいう。
(10) 合議 起案文書の内容について協議し,調整し,又は周知するため,関係する課等及び担当等に回付する行為をいう。
(11) 電子決裁 文書管理システムの機能を利用して電子文書の回議をし,及び決裁を得,又は電子文書を供覧することをいう。
(12) 紙決裁 紙文書の回議をし,及び決裁を得,又は紙文書を供覧することをいう。
(13) 決裁文書 回議及び必要な合議を終了して決裁権者の決裁を受けた起案文書をいう。
(15) 未済文書 起案文書のうち,起案後決裁を受けずに相当の期間を経過したもの及び決裁後正当な理由なく施行が行われていないものをいう。
(17) 保管文書 現用文書以外の完結文書であって,第23条の規定により編集されたものをいう。
(文書取扱いの原則)
第3条 文書は,全て正確かつ迅速に取り扱い,常にその処理の経過を明らかにして,検索しやすいように整理しておかなければならない。
2 職員は,執務中を除き,文書を自己の手元に置いてはならない。
3 文書事務の処理は,文書管理システムにより行うものとする。
(文書取扱管理者)
第5条 課等に,文書取扱管理者を置く。
2 文書取扱管理者は,課長をもって充てる。
3 文書取扱管理者は,当該課等の文書事務を総括し,当該課等に所属する職員を指揮監督して,常に文書の適正かつ円滑な処理に努めなければならない。
(文書取扱主任)
第6条 文書取扱管理者の事務を補佐するため,課等に,文書取扱主任を置く。
2 文書取扱主任は,当該課等に置く担当等の長(第16条第3項において単に「担当等の長」という。)をもって充てる。ただし,担当等を置かない課等については,別に定める。
3 文書取扱主任は,その所管する次に掲げる文書事務をつかさどり,自己の責任において文書の適正かつ円滑な処理に努めなければならない。
(1) 文書の収受及び発送
(2) 文書の審査
(3) 文書の施行
(4) 文書の整理及び保管
(5) 文書の廃棄
(6) 未済文書に係る事務を所掌する職員に対する督促その他必要な措置
(課等の備付帳簿等)
第7条 課等に,次に掲げる帳簿等を置く。
(1) 課等受付印
(2) 金券受付簿
(3) 文書発送簿
(4) ファイル一覧表
(5) ファイル内文書一覧表
(文書の年度処理)
第8条 文書は,年度を単位として処理するものとする。ただし,暦年により処理することが適当と認められる文書については,暦年によるものとする。
第2章 文書の収受
(到達した紙文書の取扱い)
第9条 組合に到達した紙文書は,所管課等において当該到達した日のうちに収受しなければならない。
2 郵送等により事務局総務課又は消防局総務課に到達した紙文書については,直ちに,所管課等(複数の課等に関係する紙文書については,最も関係のある課等)に配布しなければならない。
3 前項の規定により所管課等へ配布する紙文書は,事務局総務課又は消防局総務課に到達した日をもって所管課等に到達したものとする。ただし,次に掲げる紙文書は,この限りでない。
(1) 通知,照会,報告又は回答に係る紙文書のうち軽易なもの
(2) 前号に掲げるもののほか,文書取扱管理者が事務局総務課又は消防局総務課に到達した日をもって所管課等に到達した日とする必要がないと認める紙文書
(紙文書の配布及び回付)
第10条 課等その他の組合の機関への紙文書の配布及び回付は,事務局総務課長又は消防局総務課長が定めるところにより行うものとする。
2 配布を受けた紙文書で,その所管に属さないものについては,速やかに,事務局総務課長又は消防局総務課長に返送するものとする。
(紙文書の収受)
第11条 所管課等の職員は,紙文書を受領したときは,当該紙文書をスキャナで読み取り,当該読取りにより作成された電子文書を原本として文書管理システムに記録するとともに,文書の収受に係る必要な事項を文書管理システムに登録しなければならない。ただし,次に掲げる紙文書については,この限りでない。
(1) パンフレット,ダイレクトメール,各種案内その他業務に直接関係しない紙文書
(2) 組合の機関相互間における紙文書のうち軽易なもの
2 前項の規定によりスキャナで読み取られた紙文書は,廃棄するものとする。ただし,当該紙文書を保管する必要がある場合には,別途編冊して保管することができる。
3 受領した紙文書のうち,その特性から当該紙文書の全部を電子文書として取り扱うことが適当でないものについては,第1項本文の規定にかかわらず,当該紙文書をスキャナで読み取ることを要しないものとする。この場合においては,当該紙文書を原本とするものとする。
6 所管課等に到達した紙文書のうち,現金,郵便切手若しくは有価証券又はこれらに準ずるものが同封されたものについては,第7条第2号の金券受付簿に記載しなければならない。
2 所管課等の職員は,電子文書を受信したときは,速やかに,当該受信電子文書を原本として文書管理システムに記録するとともに,文書の収受に係る必要な事項を文書管理システムに登録しなければならない。ただし,次に掲げる電子文書については,これらの処理を省略することができる。
(1) 組織的に利用することを要しない電子文書
4 第2項本文及び前項の規定にかかわらず,電子文書閲覧可能時が組合の休日(鳥取県西部広域行政管理組合の休日を定める条例(平成元年鳥取県西部広域行政管理組合条例第10号)第2条第1項に規定する組合の休日をいう。以下この項において同じ。)又は所管課等の職員の正規の勤務時間外であるときは,当該組合の休日後に到来する最初の組合の休日でない日又は当該所管課等の職員が当該電子文書を閲覧した日若しくは当該正規の勤務時間外の直後の正規の勤務時間が開始する日のいずれか早い日に,第2項本文又は前項に規定する処理をすれば足りるものとする。
(ファクシミリにより受信した文書の取扱い)
第13条 ファクシミリにより受信した文書は,速やかに,用紙に印刷するものとする。
第3章 文書の処理
(2) 第17条の規定により,持ち回りによる回議又は合議を行うとき。
(3) 法令等により規定されている様式があるもの又は紙文書で保存することが定められているものについて起案するとき。
(4) 前3号に掲げる場合のほか,紙決裁により起案することが適当であると文書取扱管理者が認めるとき。
2 前項ただし書の規定により紙決裁により起案する場合には,事務局総務課長が定める様式の用紙を用いて行うものとする。ただし,定型的又は軽易な事項の起案については,別に定める様式の用紙を用い,又は文書の余白を利用して行うことができる。
(1) 一応上司の閲覧に供し,その後において処理に係る決裁を受ける文書 「一応供覧」
(2) 特別の処理を要しないもので,単に上司の閲覧に供することにより完結する文書 「供覧完結」
(回議及び合議)
第16条 起案文書を作成した職員は,速やかに,回議をするとともに,起案文書に係る事務の処理の状況を常に把握し,未済文書が生じないように必要な措置を講じなければならない。
2 他の課等又は担当等の所掌事務に関係のある起案文書については,必要に応じ,合議をするものとする。
3 合議は,決裁権者の決裁前に行うものとする。ただし,決裁権者が局長,課長又は担当等の長である起案文書について,事務処理上効率的と認められる場合は,決裁権者の決裁後において行うことができる。
(持ち回りによる回議等)
第17条 起案文書のうち,内容の説明を要するもの,至急に回付する必要のあるもの又は重大な秘密を含むものの回議又は合議は,当該起案文書を起案した者(第19条において「起案者」という。)又は内容を説明することができる職員が持ち回りにより行うことができる。
(文書の審査)
第18条 文書取扱主任は,回議に当たっては,起案文書の目的,内容等のほか,起案文書がこの訓令に定めるところにより作成されているか,及び文体,用語,用字等が適正であるかを十分に審査しなければならない。
(決裁文書の処理)
第19条 決裁文書には,その起案者において決裁権者の決裁を受けた年月日を記録し,又は記入しなければならない。
第4章 文書の施行
(文書の施行)
第20条 施行を要する文書(次条において「施行文書」という。)については,施行文書記号及び施行文書番号を付した上,文書管理システムに記録しておかなければならない。ただし,次に掲げる文書については,これらの処理を省略することができる。
(1) 組合の機関相互間における文書のうち軽易なもの
2 前項本文の規定にかかわらず,公布,告示その他その施行に関し特別な手続を要する文書については,管理者が別に定めるところによるものとする。
3 第1項本文の施行文書記号は,課等記号の前に「発」を付したものとし,施行文書番号は,課等ごとに毎年度更新して定める番号とする。ただし,事務の処理上,特に必要があると認められる場合に限り,施行文書記号を担当等記号の前に「発」を付したものとし,施行文書番号を担当等ごとに毎年度更新して定める番号とすることができる。
4 前項の規定にかかわらず,証明書の施行文書記号は,課等記号又は担当等記号を付し,その次に「証」の字を付したものとする。ただし,その種別,件数等を勘案して管理者が別に定める証明書については,施行文書記号を省略し,又は別に定める記号とすることができる。
(公印の押印等)
第21条 施行文書には,鳥取県西部広域行政管理組合公印規則(昭和51年鳥取県西部広域行政管理組合規則第3号)に定める公印を押さなければならない。ただし,次に掲げる施行文書については,公印の押印を省略することができる。
(1) 組合の機関相互間における文書のうち軽易なもの
(2) 通知,照会,報告又は回答に係る文書のうち軽易なもの
(3) 案内状,送付書その他これらに類する文書のうち軽易なもの
(4) 書簡文による文書
(5) ファクシミリ,電子計算機その他の通信機器を使用して発信する文書
(6) 前各号に掲げるもののほか,文書取扱管理者が公印の押印を要しないと認める文書
2 紙決裁により起案した施行文書には,決裁文書をもって契印をしなければならない。ただし,次に掲げる施行文書については,契印を省略することができる。
(1) 前項ただし書の規定により公印の押印を省略する文書
(2) 鳥取県西部広域行政管理組合公印規則の規定により,公印が刷り込まれ,又はプリンターにより打ち出されている紙文書
(3) 前2号に掲げるもののほか,文書取扱管理者が契印を要しないと認める文書
3 第1項ただし書の規定により公印の押印を省略する施行文書には,発信者名の下に「(公印省略)」と表示するものとする。ただし,当該表示を要しない,又は当該表示をすることが適当でないと認められる文書については,この限りでない。
(文書の発送)
第22条 郵送する紙文書は,第7条第3号の文書発送簿に必要な事項を記載し,又はその他の方法により記録した後,課等において直接発送するものとする。
2 前項の規定にかかわらず,消防局においては,消防局総務課が文書を取りまとめの上,発送することができる。
第5章 文書の整理及び保存
(完結文書の編集)
第23条 完結文書は,次のとおり編集するものとする。
(1) 文書の種別又は事案を単位として,一の集合体(以下「ファイル」という。)にまとめて整理すること。ただし,図面等でファイルにまとめることが困難なものについては,適切な方法により整理すること。
(3) ファイルには,ファイル内文書一覧表を添付すること。ただし,統一の様式により処理する帳票等のみをまとめたファイルについては,ファイル内文書一覧表の添付を省略することができる。
(保存期間)
第25条 文書の保存期間は,法令に特別の定めのあるもののほか,永年,10年,5年,3年及び1年の5種とする。
2 保存期間は,文書の完結した日の属する年度の翌年度の4月1日から起算する。ただし,暦年によるものは,完結した日の属する年の翌年の1月1日から起算するものとする。
3 時効に関係のある文書は,第1項の規定にかかわらず,その時効となる期間経過後,なお1年間保存するものとする。
4 文書ごとの保存期間は,事務局総務課長が定める基準に基づき,文書取扱管理者が定めるものとする。
(文書の保管単位)
第26条 文書の保管単位は,課等とする。ただし,事務室の状況等により,事務局総務課長が他の保管単位によることが適当と認めるときは,この限りでない。
(文書の保存方法)
第27条 文書取扱管理者は,次に掲げる文書の区分に応じ,当該各号に定める保存方法により文書を所定の保存期間中,保存するものとする。
(1) 現用文書 職員が執務を行う場所に設置する書庫等への収納
(2) 保管文書 施錠のできる部屋又は書庫等への収納
2 保存文書は,常に湿気,火気,虫害等に注意し,毎年1回以上手入れをするものとする。
(保管文書の借覧等)
第28条 保管文書の借覧又は閲覧(以下この条において「借覧等」という。)をしようとする者は,文書借覧簿に所要の事項を記載の上,当該保管文書を管理する文書取扱主任から当該借覧等をする文書を借り受けるものとする。
2 借覧等の期間は,2日以内とする。ただし,やむを得ない理由があるときは,当該保管文書を管理する文書取扱管理者の承認を得て当該期間を延長することができる。
第6章 文書の廃棄
第29条 保存期間が満了した文書は,速やかに,廃棄するものとする。
2 文書取扱管理者は,保存期間が満了した文書があるときは,毎年1回,廃棄予定ファイル一覧表を作成し,当該廃棄予定ファイル一覧表と照合した上,該当する文書を廃棄するものとする。ただし,引き続き保存する必要があると認める文書については,その旨及び保存を延長する年限を事務局総務課長に通知しなければならない。
3 永年保存の文書は,保存期間が10年経過した時点において適宜保存の必要性を検討し,廃棄することができるものは,積極的に廃棄するよう努めるものとする。
4 廃棄しようとする文書で,秘密に属するもの又は他に悪用されるおそれのあるものは,裁断その他の適当な処置をしなければならない。
第7章 雑則
(点検)
第30条 事務局総務課長は,文書の管理状況について,少なくとも毎年度1回,点検を行わなければならない。
2 事務局総務課長は,必要があると認めるときは,課等における文書の整理及び保管の状況について調査し,又は報告を求めるものとする。
(文書の庁外持出しの制限)
第31条 文書は,庁外に持ち出してはならない。ただし,当該文書を管理する文書取扱管理者の承認を得たときは,この限りでない。
(紛失等への対応)
第32条 文書の紛失若しくは誤廃棄(以下この条において「紛失等」という。)が発生し,又はそのおそれがある場合には,その事実を知った職員は,速やかに,当該文書を管理する文書取扱管理者に報告しなければならない。
2 文書取扱管理者は,文書の紛失等が発生した場合は,速やかに,被害の拡大の防止等のために必要な措置を講ずるとともに,事務局総務課長又は消防局総務課長に報告しなければならない。
3 事務局総務課長又は消防局総務課長は,課等において文書の紛失等が発生し,又はそのおそれがあると認めた場合は,速やかに,事務局長又は消防局長に報告し,及び当該文書を管理する文書取扱管理者に通知するとともに,被害の拡大の防止等のために必要な措置を講じなければならない。
(研修の実施)
第33条 事務局総務課長は,職員に対し,文書の管理を適正かつ効果的に行うために必要な知識及び技能を習得させ,及び向上させるために必要な研修を行わなければならない。
2 課等の長は,前項に規定する研修に当該課等に所属する職員を積極的に参加させなければならない。
(帳簿等の様式)
第34条 この訓令に定める帳簿等の様式は,文書管理システムにより作成するもののほか,事務局総務課長が定める。
(文書事務の処理の特例)
第35条 文書事務の処理に関し,文書管理システム及び前条の規定により事務局総務課長が定めるところにより難いものがあるときは,あらかじめ事務局総務課長に協議して,特別の取扱いをすることができる。
附則
(施行期日)
1 この訓令は,平成30年4月1日から施行する。
附則(平成31年3月28日訓令第1号)
この訓令は,平成31年4月1日から施行する。
附則(令和2年10月14日訓令第5号)
この訓令は,令和2年10月14日から施行する。
附則(令和3年3月19日訓令第2号)
この訓令は,令和3年4月1日から施行する。
附則(令和6年5月31日訓令第1号)
この訓令は,令和6年6月1日から施行する。